教育長の言葉と令和6年度の主な教育施策等の紹介
心理的安全性
昭和の時代の教育者、東井義雄先生の著書に「培其根」があります。その著書の中に、「根を養えば、樹は自ら育つ。根の深さと広がりが、樹の高さと広がりになる」など、先生の教育に対する思いや願いが綴られています。平成27年度に、「磐田の教育道しるべ」と「こども憲章」を基に磐田市教育大綱が策定されました。「いのちを培う」「誇りを培う」「礼節を培う」「敬愛を培う」「感謝を培う」「こころざしを培う」の6つの項目に集約された磐田市教育大綱は、全て「~を培う」と表現されており、この「培其根」の理念が込められています。この6つの項目には順序性があり、一人の人間としての絶対的価値である「いのち」がまずあり、その一人の人間が前進し成長していくためには「誇り」(自己肯定感)を培う必要がある。さらに、「人と人とのつながり」の中で、「礼節」「敬愛」「感謝」を培い、最後には、自分の夢や希望に向かうというだけではなく、世のため人のために尽くすことが最高の幸せであるという意味で「こころざし」をおき、そんな思いに向かって生きる人間を育成していきたいという願いが込められています。
「根っこをしっかりと養っていく」ためには、「土地を耕し、土壌を肥やす」などの環境づくりが大切です。その環境づくりとして、現在磐田市が取り組んでいる小中一貫教育とコミュニティ・スクールの更なる推進を図り、「人と人とのつながり」を深めるとともに、「探究的な学び」を充実させ、地域や社会の様々な人、もの、こととの出会いから多くのことを学んでいってほしいと願っています。
これまでしてきたこと、していること、これからのこと(令和6年4月現在)
⒈ これまでに進めてきた主な事業
(1)教育施策と学校教育
- 小中学校への「ふるさと先生」の配置~市費負担教員による35人学級の実現~(H19~H29)
- 「ふるさと礎プラン」~校長経験者4人による若手教員へのサポート体制の構築~(H19~)
- 学校(福田中・豊浜小・竜洋東小)校舎屋上への津波避難階段の設置(H24)
- 小中一貫教育を全10学府(中学校区)で実施(H24~段階的に、H28~全学府で実施)
- 校務支援システム(H24指導要録・通信票・出席簿等、H30超過在校時間の管理)を導入
- 小1~中3までの「英語」モデルカリキュラム作成(H25)
- 全小中学校の校舎耐震化(H26)
- 全小中学校にコミュニティ・スクール導入(H27~)
- 食物アレルギー対応の充実(H24~)
- LD(学習障害)等通級指導教室の中学校への拡充(H30~)
- 学校体育館照明LED化、トイレ暖房便座化、普通教室エアコン設置(H30~R1)
- 磐田なかよしこども園の開設(H30)
- 大型モニター・書画カメラを小・中学校全学級へ導入(H29~R2)
- 学校給食の地産地消の推進
- ながふじ学府小中一体校開校(R3)
- 岩田こども園の民営化(R3)
- GIGAスクール構想下における1人1台端末の整備(R3)
- 放課後児童クラブの拡充(R5 50クラブ)
(2)図書館と文化財
- 磐田市子ども読書活動推進計画・茶の間ひととき読書運動
- デジタルデータベース閲覧サービス提供
- 電子図書館による貸出サービス開始(H29~)
- 学校と連携した「ながふじ図書館」の運営(R3~)
- 図書館公式インスタグラム、LINEアカウントの開設(R4~)
- セルフ貸出機、ICタグ関連機器の導入(R4~)
- 訪問歴史教室や施設見学・講座の開催
- 指定文化財保存事業(調査及び指定、民俗文化財の映像化)
- 文化財保存活用地域計画の作成(R1~R3)
(3)生涯学習活動
- 家庭教育出前講演会の開催
- 中学生リーダー育成ボランティア講座及び青年リーダー育成講座の実施
- 「二十歳の集い」(成人式)の開催
- 趣味や関心事でつながる「30s祭」(さんじゅっさい)の開催
- 学習交流センターの開放
- 磐田市民文化会館「かたりあ」のオープン(R4)
- 文化芸術の子ども向け公演
- ジュビロ磐田ホームゲーム小学生一斉観戦(H23~)
- 静岡ブルーレヴズホストゲーム中学生一斉観戦事業(R5~)
- 人権教育の推進に関する講演会・講座の開催
2.現在進めている主な事業
- 探究的な学びの充実
- 子どもへのきめ細かな支援(教育支援員・介助員の配置、外国人児童生徒支援の拡充、心の教室相談員の配置、磐田市教育支援センター(あすなろ)の設置、スクールソーシャルワーカーの配置)
- 学府の特色を生かした小中一貫教育の充実
- 地域とともにある学校づくり(コミュニティ・スクールの推進)
- GIGAスクール構想(1人1台端末)による個別最適・協働的な学びの充実
- 「ふるさと先生」の配置(小中一貫教育の推進と生徒指導の充実)及びふるさと礎プランの実施(若手教員へのサポート体制)
- 子どもの自由な学びを応援する事業(本物の「人」「もの」「こと」に触れる機会の創出)
- 英語を使ったコミュニケーション能力の育成(S.P.E.A.Kプロジェクト、e-S.P.E.A.Kプロジェクト、「英語」モデルカリキュラムとモジュール学習)
- そろばん学習・食育学習・箏学習・国際理解教育
- 向陽学府小中一体校整備の推進
- 小中学校の施設整備(屋上防水改修・トイレ改修・エアコン設置)
- 放課後児童クラブの待機児童解消に向けた取組
- 図書館におけるDXの推進
- 電子書籍サービスの充実
- 読み聞かせ等ボランティア、視覚障害者サービス協力員の育成
- 遠江国分寺跡(国の特別史跡)の整備
- 旧見付学校附磐田文庫(国の史跡)保存活用計画の作成
- 開発行為に伴う遺跡の発掘調査及び整理作業
- 歴史文書館企画展、古文書ボランティアの古文書解読作業
3.これからの課題
- 学府一体校の推進・教育関係施設のあり方の検討(校舎、プール、図書館、学校給食施設)
- 幼児教育と学校教育の一層の理解に基づいた円滑な接続の推進
- いじめや不登校に対する教育支援体制の充実
- 休日の部活動の地域移行(SPO☆CUL IWATAの実施)の検討
- 図書館資料の充実と中高生・高齢者等の利用の促進
- 文化財関連施設・史跡等の適切な維持管理と利活用の推進
- 特別支援学校を核とした特別支援教育のあり方の検討
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