定例教育委員会 平成23年11月15日

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ページ番号 1000749  更新日 2018年8月29日

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日時
平成23年11月15日(火曜) 午後5時30分から午後7時15分
場所
磐田市役所西庁舎 3階 特別会議室
出席委員
江間委員長 青島委員 田中委員 杉本委員 飯田教育長
出席職員
事務局長 教育総務課長 学校給食管理室長 学校教育課長
中央図書館長 文化財課長 学童保育等担当参事 特別支援教育等担当参事
傍聴人
0人

教育委員会が決定したもの(議決事項)

1 平成24年度磐田市立幼稚園、小学校及び中学校の給食実施日数について

(学校給食管理室長)
学校給食の実施日数については、磐田市学校給食条例施行規則第3条において「磐田市教育委員会は、学校給食を幼稚園にあっては年間90日以上を教育日の昼食時に、小学校及び中学校にあっては年間180日以上を授業日の昼食時に実施するものとする。」と規定されており、これに基づいて給食実施日数を決めています。小中学校は、合併時は磐田地区180日、福田地区177日、竜洋地区182日、豊田地区178日、豊岡地区181日となっていましたが、平成18年度から全ての学校で「年間180日」に統一しており、平成24年度も引き続き180日で実施していきたいと考えております。
幼稚園は、3歳児については、磐田・福田・豊岡地区と、竜洋・豊田地区では給食開始時期が違うため、磐田・福田・豊岡地区が114日、竜洋・豊田地区が144日で実施しています。また、4・5歳児については、磐田・福田地区が週4日、竜洋・豊田・豊岡地区が週5日実施しており、磐田・福田地区が145日、竜洋・豊田・豊岡地区が154日で実施しています。幼稚園における給食回数については、これまで各地区幼稚園の代表の園長による給食検討委員会を開催してきており、その話し合いの結果、現在の回数となっています。24年度に関しては、今年度に磐田・福田地区で大きな変更をしたことから、先ほどの給食検討委員会でも協議し、今年度と同じ回数で実施するよう考えております。ただし、依然として回数には差があることから引き続き調整を図っていくよう計画しています。

質疑・意見

Q 年間登校日数は何日ですか。
A 小中学校は202日か203日です。幼稚園はもうちょっと少ないです。
Q 台風などで給食が休みになった時は、振り替えますか。
A 振り替える場合と回数に含める場合、1回と計算して他の食材で調整するということもあります。センターと単独調理場が混在しており、幼稚園などはなかなか日数を増やすのが難しいこともあり、簡単に振り替えできる場合と、かえって増やさずにそのまま調整してしまう方が有難いという所もあって、ある程度学校の判断に任せている状態です。
Q 振り替えると、行事を変えなくてはいけない場合があるわけですね。
A そうです。カリキュラムがなかなか組み替えられないという意見もいただくものですから、ある程度学校にお任せしています。完全に中止した場合には、返金をします。

審議の結果、本議案は承認されました。

2 平成24年度磐田市立幼稚園、小学校及び中学校の給食費について

(学校給食管理室長)
給食費についても今年度と変更ありません。現在の金額は、平成21年度に見直しをした金額で、幼稚園の1食単価が、磐田・竜洋地区が239円、福田・豊田地区が215円、豊岡地区が201円となっております。小学校では磐田・竜洋地区が266円、福田・豊田地区が233円、豊岡地区が209円です。中学では磐田・福田・豊田が293円、竜洋地区が312円、豊岡地区が260円です。1食単価の違いは、主食である米飯の提供の違いによるもので、幼稚園・小学校については福田、豊田地区がセンター炊飯、磐田地区と竜洋地区が委託炊飯、豊岡地区が米飯持参となっており、中学校では磐田・福田・豊田地区がセンター炊飯、竜洋地区が委託炊飯、豊岡地区が米飯持参となっていることによる違いです。また、給食費の月額は、1食単価に給食実施日数を掛け、実施月数で割ったものを10円単位に切り上げたものです。

質疑・意見

Q 豊岡地区の米飯持参については、今後他地区に広げるのか、豊岡地区だけがこういう状態でいくのか、どうですか。
A これを他地区へ広げたらどうかという話もあるのですが、やらないほうが良いという意見もあります。
Q 朝食がパン食というお宅は、そのためにご飯を炊かなければいけないというご意見が出るかもしれないし、また、各学校に保温庫を購入するという初期の設備費がかかるわけですよね。
A お弁当箱も必要になります。
Q お弁当箱を渡すことや、保温庫などは相当大きな費用になりますか。
A 保温庫一台で、だいたい200万円ぐらいかかります。
Q 完全な米飯ですか。パンや麺の日もありますか。
A 米飯は週3回が基本です。それは他地区と同じです。週3回の米飯を他地区はセンターか委託で作っていますが、豊岡地区は子どもが自宅から持ってきて保温庫に入れて温めて食べるという形です。
A 先ほど、お金の話が出ましたが、新しい施設を造る以外に、電気、動力といったコスト計算をしなければいけない。そして、だんだん老朽化してまいりますので、他地区に広めていいかどうかは、そういうことも含めて検討しなければいけない。全市的にというのは、理解を得られるかどうか難しいと思います。
Q 一食の単価が一番高い竜洋と比べると、かなり安くなります。その分の年間の電気代を比べるとどうかということですね。人数が少なければいいかもしれないですが、人数が多い学校では米飯を忘れてくる子が出るということも考えられるのではないでしょうか。
A 業者に委託するというのは割高になります。それが給食費に反映してきます。
Q 豊岡地区では方針が変わらない限りこの方法は続くということになるわけですが、保温施設の更新時期には、予算との兼ね合いも出てきますから、方法を選択する課題が出てきますか。
A そう思っております。予算を出すことになった場合には議会で説明していくことになります。
Q そうすると、なぜ豊岡だけということになりますね。
A 正式に聞いたわけではないですが、このやり方を他地区の保護者の方に言うと、やはり、このために朝ご飯を炊かなければいけないという声がすぐに出てきます。なかなか拡大は難しいのかなと感じます。朝食がパン食の家庭も増えていると思います。
Q 豊岡の保護者は、そういうことは言わないのですか。
A それが当たり前で、みんながそうやっていますから、ものすごい不満が出てくるということはほとんどないですね。
Q 毎日ではなく、1日おきぐらいですから。それくらい親が子どものためにご飯を炊いてもいいと思うのですが。それに、なぜ保温をしなくてはいけないのですか。
A 加温をするのは、ご飯の腐敗を防ぐ意味もあって、家から持ってくるご飯をずっとお昼までそのままにしておくという問題もあるので一旦加温して、温度の高い状態をしばらく作るという意味もあります。
Q 小規模校だったら可能だと思うのですが。
A PTAの同意も必要でしょう。
A 持参した米飯の保管場所の問題もあります。
A 誰のものか分からなくなってしまうので、名前を表示した弁当箱を用意しています。
Q お弁当箱の予算も市の予算ですか。
A そうです。
Q お弁当箱を保護者に負担していただくことはできないのですか。
A 最初にそのような方法でスタートした経緯があり、変更は難しいです。
A 豊岡はセンター方式で、炊飯施設を造っていないのです。だから米飯持参をお願いするしかないということもあります。

  • ご飯の量を自分で調整してくることは良いことなのか、悪いことなのか、極端に少ない子がいても、それが見えにくいですから。
  • 摂取カロリーが不足する可能性があるということですね。

審議の結果、本議案は承認されました。

各課から報告したもの(報告事項)

(1)教育総務課

平成23年度要保護及び準要保護児童生徒の認定について

(教育総務課長)
今年度の要保護及び準要保護児童生徒の認定の状況です。8月29日の教育委員会で報告した後の状況です。総数は現在650人です。前年度は年度末で653人ですので、現時点でほぼ前年度並みの認定状況になっております。状況は経済的なもので、収入減等だと判断をしております。

月例報告について

(教育総務課長)
実施済事業について
教育委員訪問が今年度分は10月28日で終わりました。
実施予定事業について
「市町教育委員研修会」が11月22日に静岡市で行われます。
「幼稚園の終業式」は12月21日の予定です。

質疑・意見

なし

(2)学校給食管理室

月例報告について

(学校給食管理室長
実施済事業として
「静岡県学校給食会パン加工及び炊飯委託工場指定実施調査」を実施いたしました。平成24,25年度に指定するための現地調査です。市内の工場を調査いたしました。中には古い施設もございましたが、基本的には衛生管理上問題ないと判断してまいりました。しかし、若干異物混入等の可能性があるような場所については細かい指示をさせていただきました。
「いわた地産地消推進協議会」を11月7日に行いました。特に、学校給食における地産地消につきまして協議しました。今年度、単独調理場の残り5校でJAを通じて農家で栽培していただいた農作物を使うという事業をやっています。その中でJAから、学校に配送する手立てをなんとかできないかという提案があり、それについて協議いたしました。結論は出ませんでしたが、学校に出入りしている業者に委託する方法はないかというような検討をしました。継続して検討していくことを予定しています。
「第2回磐田市立学校給食運営委員会」を実施しました。先ほど審議していただいた「給食実施日数」「給食費」等について審議しました。この日は大原学校給食センターで給食の試食をしていただきました。保護者の代表委員の方で、「大原学校給食センターの給食が不味いと聞いていた。今日食べてみて、大変おいしかった。」というご意見をいただきまして、非常に心強く思いましたし、ありがたく思いました。試食をしていただくということも、大事なことだなと改めて思った次第です。

質疑・意見

なし

(3)学校教育課

月例報告について

(学校教育課長)
実施済主要事業及び予定事業の主な内容を説明申し上げます。
「2回英語教育小中連携研究会」を行いました。これは今年度から立ち上げ、今回が2回目になります。小学校の外国語活動及び中学校の外国語教育の授業がスムーズに連結、連続できるようにカリキュラムのあり方等を検討しているところです。外国語活動が本年度から5,6年生を中心に始まりましたけれども、中学校、小学校各分野の外国語活動の専門家が集まりまして、内容を深めているところでございます。
「ふるさと先生採用選考試験」が予定されています。

質疑・意見

Q 小中の英語教育の連携ということで、研究会の中で具体的に出たご意見などで、特に興味深い内容はありますか。
A 小学校から中学校に向けて一貫した英語教育の体系を作るという構想がありますが、今は「小学校で行ってきた外国語活動が中学校とどういうふうに結びつくのか」というところを深めているところです。将来的には磐田市ならではの小中を貫いたカリキュラムというものができてくるといいと考えております。
Q 「話す」と「聞く」は小学校でATLの先生も入ってやりますね。中学へ来て急に書いたり、読んだりっていうことになってきますので、そこの接続みたいなところですか。それとも、前倒しに小学校から読み書きをやるかどうかですか。
A その辺りも話題に出ているところです。最終的なイメージとしては、中学3年が終わった段階で、コミュニケーションができる、つまり英会話ができる子どもを育成していく必要があるというイメージを持っています。もちろん受験に対しても力を付けさせないといけない点がありますけれども、中学校3年生が終わった段階で、気軽に海外の方と話合いができるという状況をつくることができればというところです。一貫したカリキュラムというところまでは、なかなか難しいところです。

  • 5,6年は外国語活動であって、それが、中学校の体系的な英語学習の予備軍みたいなことになってしまうことは心配です。英会話だけなら、5,6年の英語活動も通して、小学校3年から中3まで別の路線で行っても良いかと思います。しかし、中学生が英語ばかりになって、重荷になってしまうのは良くない。また、英語の歌を歌っていれば楽しいですが、それでしゃべれるようになるのかは、よく分からないところで、専門家でないと分からないところだと思います。
  • 受験英語と呼ばれるものの必要性や、一方で日本語がきちっとできないと英語の力もつかないという方もいらっしゃいます。その辺りも踏まえていかないといけない。英会話を楽しく学びながら、最終的にいろいろな面で意欲化され、会話ができるようになる、というイメージがあります。総合的に考えながら、磐田市の軸となるものができていけばいいと思っています。あまりやり過ぎてはいけないという面もあります。例えば外国語活動で、ぎっしり授業案に書き込んで、かなり重い内容のものを作った所もあります。それで本当に中学校3年の終わりの段階で力がつくかどうかということも検証していかなければいけません。
  • 中学校3年を出た時に英会話ができるといいということですが。授業を見に行くと「Are you ready?」と先生が言うと、それを聞いただけで、子どもたちは「Ok」と反応できる。ということは、そういう言葉を外国人が言った時に反応できるのですね。そういうものを多くしておけばいいのかなと思います。

Q つい、中学側と接続とか、専門的になどとやると、かえって早く中学校で慣れるために読み書きに入ってきてしまうのではないか、今教育長が言っている方向とは違う方向になってしまうのではないかと。
A 字を見て読めるくらいはいいけれど、それが書けなくてはいけないとか、文法とかそういうのは止めてもらいたいと思います。
Q せっかくなら読み書きまでできたら、それはそれでいいかもしれませんが。
A やりすぎると嫌いになってしまいますよね。

  • 小学校へあがる前に、日本語をある程度覚えて小学校へ入学しますよね。そしてきちんと書くのは小学校へ入ってからですよね。それと同じことだと思います。小学校時代に、英語をある程度耳で慣れておいて、中学へ入ったら初めて書けるようになっていく。単語や文章を小学校である程度蓄積し、中学へ行って系統的に学習すると考えれば、別に小学校であわててやらなくてもと思います。英語というものにある程度親しんでおけばいいと思います。英語の歌を歌うとか、簡単なことをやってやれば、そんなに嫌いになるとこはないと思うし。

Q 文科省から説明を受けた時に、いきなり中学で英語に触れた時に嫌いになる子が多いものですから、小学校の時は、とにかく英語が嫌いにならないような、英語の触れさせ方をしていくという説明を受けたのですが。
A 英語は、1年生の最初の頃はみんな好きです。ちょっと進んでいくと落ちてくる。そこで落ちないようにしてやることは必要です。

  • 日本語で我々が日常会話をする言葉として最低限の言葉というのは、そんなに多くないですね。だから、そのレベルの英語を小学校で思考と関係なしにとことん覚えさせてしまうのが良いのでは。古典で、源氏物語にしても平家物語にしても、とことん覚えましたよね。あれが今、自然に出てきます。そういう状態を小学校の時につくると良いと思います。あまり複雑にしないで、最低50か100くらいのセンテンスをとことん覚えてしまえば会話が出てきます。それをやったらいいと思います。
  • 僕が高校の時に英語の先生が、同じことを言いました。「英語を考えるな」と、だけど、中学校で考えてやってきているので、そのまま頭に入れよと言っても無理なんです。言われる通りで、もっと若いうちにそのまま入ってくるようにしないと。
  • 日本語も考えてしゃべっているわけじゃない、気が付いたらしゃべっていた。それと同じだと思うものですから。
  • 今の子どもたちが使っている言葉の中には、私たちの時より英語の言葉がたくさんありますよね。だから、うまくつながれば、単語もどんどん覚えていくはずですよね。
  • 語彙はたくさん持っていますよ。
  • それをカタカナではなくて、英語にしてしまえばいい。
  • 単語を並べるだけでも通じるわけですから、それを、センテンスとして50か100を最低限持っていれば、それだけでも相当会話ができます。
  • 大事なのは母国語です。

(4)中央図書館

月例報告について

(中央図書館長)
実施済み主要事業について
「図書館コンサート」を浜松交響楽団の協力を得て10月30日に開催しました。
「天文講演会」を11月3日に豊田図書館で開催いたしました。講師に天文学研究家の浅田英夫氏をお招きし、「流れ星とほうき星の不思議な関係」という演題でお話をしていただきました。
主要予定事業について
「第24回子どもと読書講演会」を12月3日に開催する予定です。講師には掛川市在住の清水眞砂子氏をお招きします。演題は「子どもの本-その光と影を考える」を予定しております。
「富士山の日特別展」を来年の2月23日(富士山の日)を中心に、2月14日から2月26日まで中央図書館1階展示室で開催する予定です。富士山に関する絵や写真を展示する予定で、一般に作品を募集すると共に、小中学校の児童、生徒さんの作品も展示する予定です。

質疑・意見

Q 「昼間の天文観測会」というのは、これは昼間でも見えるのですか。
A 金星を昼間に見るということを予定していたのですが、実際は曇りだったものですからできませんでした。
Q 先日「奥の細道」をお借りしたのですが、ビデオしかないということでした。今は皆さんが持っているのがDVDで、ビデオを見られるお宅が少なくなっているそうだので、DVDを整備されたらどうでしょうか。
A ビデオにつきましては機械もほとんど無くなりつつありますので、現在の在庫のみとして、DVDへ移っていくということを考えております。いろいろなDVDが出ておりますので、選びながら提供していきたいと思っております。
Q とても内容が良かったものですから、これでDVDがあったらいいなと思ったものですから。
A 予算の関係で、視聴覚資料は予算を付けづらい面もあります。図書資料はリクエストで対応していくことも行っておりますが、視聴覚資料については、まだリクエスト制度をとっておりません。文学関係の視聴覚資料などはできるだけ用意していきたいと思っております。

(5)豊田郷土資料館及び福田郷土資料倉庫の用途廃止及び解体撤去について

(文化財課長)
豊田郷土資料館の位置は、豊田北部小学校の北東方向に豊田北公民館があり、この豊田北公民館のすぐ北隣にございます。福田郷土資料倉庫の位置は、福田球場の北側、?僧川沿いにございます。
豊田郷土資料館は昭和50年1月に設置されました。農工具などの民俗資料の展示兼収蔵施設です。また、福田郷土資料倉庫は、昭和64昨1月に設置した民俗資料収蔵施設です。昨年度、これらの民俗資料を鎌田の旧学校給食センターに集めました。両施設共に再利用が難しいことから、豊田郷土資料館を本年8月に、福田郷土資料倉庫を本年6月に解体いたしました。現在は更地の状態です。豊田郷土資料館は豊田北公民館に隣接するため、当面は公民館の駐車場として利用することから所管替えを考えております。また、福田郷土資料倉庫につきましては契約管財課へ所管替えをしております。今後、「豊田郷土資料館は文化財課の所管施設」と教育委員会事務局処務規則にうたわれていることから、削除していきたいと考えております。

月例報告について

(文化財課長)
実施済主要事業として
「遠江国分寺跡発掘調査」について、別紙資料に示された2箇所の調査を今年度予定しております。「回廊跡」は、昨年もこの部分を調査したのですが、追加調査を行います。「南側築地塀跡」は築地塀の構造を確かめるための調査を行うものです。もう一点、追加指定の部分がございます。「特別史跡遠江国分寺跡追加指定について」ということで、今回586.54㎡が追加指定される見込みとなりました。今回は、特別史跡の追加指定が、姫路城と、奈良の藤原京跡と、それからこの遠江国分寺跡ということです。県内では史跡の指定、追加指定を含めて遠江国分寺跡と富士山が対象となります。

質疑・意見

Q 追加指定の重みというものは、どのようなものですか。
A 地図を見ていただきますと、国分寺の本来の寺域が太い線で書いてあります。西側は土塁があってはっきりしております。東側は主要地方道磐田停車場線までが寺域、伽藍が配置された範囲と考えております。今回、追加指定されるところは、ほぼ国分寺の南北の中心部分にあたるものですから、国分寺の東門が位置する場所ではないかとも考えられています。
Q 徐々に昔の形がわかってきて、磐田南高校のところまで本来は国分寺の寺域であったと考えると、追加指定されるところは東門に位置する重要な場所になってくるということですか。
A 昭和26年の調査の時には180m四方と考えられていたのですが、その後の調査で磐田南高校の校舎の北側に寺域を区切る溝が見つかったものですから、東西180m、南北253mだろうと考えております。国分寺の寺域が磐田南高校の校舎まで延びていたと考えると、ほぼ中央の東側が今回の追加指定された部分にあたるものですから、東門があったとしてもおかしくないだろうという位置になります。
Q 磐田の国分寺は建物の復元をしていませんが、そのほうがいいという学者さんの意見があるというお話ですが、そうですか。
A この国分寺の整備は昭和40年代に行われました。昭和40年代の整備手法は今のようなやり方でした。昭和の終わりから平成にかけての整備は建物を復元して教材として活かしていこうということで、各所で史跡整備をするときに建物の復元などが行われました。今回、整備に向けての調査をしているわけですが、建物を復元していくのか、あるいは今の状態でのままにしておくのかは議論が分かれるところだと思います。
Q 市役所にある国分寺の模型は、実際に近いものですか。
A 昭和26年の調査を基に作っております。金堂、講堂、南大門、回廊、中門、塔は、はっきりしております。それ以外、僧坊、鐘楼、経蔵、食堂などは他の国分寺を参考に復元しています。主要な建物はここのデータを使っており、それ以外は他のデータを使って復元をしています。
Q これらの建物を実際に再建することは文科省から許可が下りないのですか。
A 史実に基づいてということになりますので、復元するときには木造で、尚且つ地下の遺構に影響が無い工法でということになります。例えば、七重塔を復元という話が出ていますが、七重塔をあの位置へ建てることは、今の技法では礎石に影響を与えてしまうだろうということと、建ぺい率の問題もあり、木造だけで65mの塔をあの位置には建てられないということで。盛んに再建をという話も出ているのですが、現実的には難しいと思います。

情報発信元

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