明ヶ島古墳群出土土製品附土製品残欠
国指定文化財の「明ヶ島古墳群出土土製品附土製品残欠」について紹介します。
東部土地区画整理事業で発掘調査された明ヶ島では、古墳の下部から約4,000点以上の土製模造品が見つかりました。
土製品は、人・動物・武器・装飾品・機織具・楽器などの形をまねて粘土で作った焼き物で、手のひらに乗るくらいの大きさです。さまざまな種類の土製品を組み合わせて地面に置き、神への祈りを捧げるときに使ったと考えられます。数が多いこと、種類が豊富であることが、全国的にみても他に例がなく秀でていることから、平成25年6月19日に重要文化財となりました。
国庫補助事業で保存修理を実施しました
市内で唯一の重要文化財である明ヶ島古墳群出土土製品を、恒久的に保存していくために、国・県から補助金を受けて、平成26年度から修理を進めてきました。重要文化財の保存処理の実績がある専門機関に保存処理を委託し、令和4年3月までに修理の必要がある残りのよいもの1,064点すべての修理が完成しました。
文化財の名称:重要文化財 明ヶ島古墳群出土土製品
修理方針:
- 現状の簡易な接合・復元を一旦解体して、クリーニングする。
- 表面がもろくなっている土製品には樹脂を塗り強化する。
- 再度接合し、形のわかるものは復元する。
- 実物の色に合わせて復元部分に色を塗る。ただし、実物部分と区別できるように仕上げる。
- 土製品の大きさに合わせて安定して保管できるよう桐の保管箱を作る。
実施期間:平成26年度~令和3年度(8年)
令和3年度の保存修理の概要
令和3年度は、舟形、櫂(オール、パドル)形、案(机)形など合計192点修理しました。代表的なものの修理過程を写真で紹介します。
文化財の名称:重要文化財 明ヶ島古墳群出土土製品
令和3年度実施期間:令和3年5月25日から令和4年3月18日まで(8年計画の8年目)
事業費:令和3年度総事業費5,460,000円
国庫補助金 2,730,000円 県費補助金910,000円
市負担額 1,820,000円
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